分化誘導・アッセイ受託サービス

細胞分化サービスでは、様々なiPS細胞株からご希望の細胞に分化誘導を行い凍結細胞バイアルで納品いたします。さらにその分化細胞を用いてハイコンテントイメージング、電気生理学的アッセイ、トランスクリプトーム解析、RT-qPCR、ドラッグスクリーニングなどのアッセイサービスも実施しております。当社独自の高速分化誘導技術(Quick-Tissue™技術)により、短期間で分化細胞やアッセイサービスをご提供致します。

お客様のご要望に合わせたサービス内容をご提案させていただきますので、まずはお気軽にご相談下さい。>>お問合せ

アッセイサービス実施例

iPS細胞から神経細胞への分化誘導と免疫染色 (例:ALS疾患研究)

健常者およびALS患者由来のiPS細胞をコリン作動性神経細胞に分化誘導し、誘導10日目で細胞を固定し、TUBB3(緑)とTDP-43(赤)で免疫染色を行いました。

MEA(多電極アレイ)アッセイ

底面にある多数の電極で電気信号を検出することができるMEA(多電極アレイ)上にiPS細胞から分化誘導した神経細胞を播種し、薬剤候補試験を行うことができます。また健常者と疾患患者のiPS細胞株由来神経細胞を同じMEAプレートにプレーティングすることで、薬剤応答の定量的な特性変化を比較することも可能です。当社ではこれまでの経験で培ってきたMEA解析のノウハウを生かし、お客様の目的に応じて最適条件でのサービスをご提供致します。

神経突起長の解析

神経の分化誘導から成熟過程において経時的な神経突起長の変化を解析することもできます。

網羅的トランスクリプトーム解析

Quick-Tissue™技術で分化誘導したiPS細胞由来アストロサイトと未分化iPS細胞のトランスクリプトームをそれぞれヒトプライマリーアストロサイトのトランスクリプトームと比較し、相関について解析しました。

同様に、患者と健常者またはアイソジェニックコントロール、非処理培養と処理培養間での網羅的な遺伝子発現差の解析なども行うことができます。弊社バイオインフォマティクスチームは、RNAシーケンスやマイクロアレイのトランスクリプトームデータセットを用いた解析に熟知していますので、実験計画についてもお気軽にご相談ください。

その他のサービス例

抗体バリデーション

抗体を蛍光イメージングに使用する際には、その抗体の特異性が担保されている必要があります。そこで当社では、iPS細胞に目的遺伝子のmRNAをトランスフェクションすることで適切なポジティブコントロールを作製し、あらゆる抗体の特異性を確認する抗体バリデーションを実施しております。

新たな分化誘導プロトコルの開発

当社独自のトランスクリプトームデータベースとプラスミドライブラリーにより、iPS細胞の分化プロトコルを体系的かつ迅速に開発することができます。現在分化誘導法が確立されていない細胞への分化や特定の遺伝子発現を有する細胞の作製など、まずはお気軽にご相談ください。

サービス概要

STEP 1

プロジェクト設計のご相談

iPS細胞培養や分化誘導、解析のご経験がない方でも、当社がお客様の疑問にお答えし継続的なサポートをご提供致します。

まずはWeb面談などで、希望する分化細胞の種類、製造規模、ご希望の特性評価法(ICC、MEAなど)などをお伺いいたします。現在iPS細胞株をお持ちでない場合は、iPS細胞バンクや遺伝子編集サービス会社からのiPS細胞株の入手も当社がサポートいたします。お客様の目的に合わせてアッセイ内容をご提案させていただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。

STEP 2

iPS細胞の拡大培養 (オプション)

凍結また培養されている細胞を受け取ったのち、当社で細胞分化に最適な条件下でiPS細胞を継代培養し、培養条件に順応させます。培養条件としてフィーダーフリーのシングルセル継代手法を用いることで、最良の結果を得ることができます。

また必要に応じて、iPS細胞継代培養の過程で多能性および核型解析を行うとともに作業用とバックアップ用のストック作製をいたします。

STEP 3

iPS細胞の分化誘導

当社独自の分化誘導技術(Quick-Tissue™g技術)により、わずか1週間程で機能的で純度の高い神経細胞を作製します。

当社の標準的な分化細胞タイプは、神経細胞各種(GABA作動性、ドーパミン作動性、コリン作動性、興奮性または感覚神経)ですが、ご希望の細胞や組織タイプを作製するための分化誘導法を開発することも可能です。詳しくはお問合せください。

STEP 4

品質評価・納品

細胞の出荷前に品質管理チェックを行い、特異的なマーカーが発現していること、凍結・融解後の生存率が最適であること、細胞に異物が混入していないこと等を確認します。

分化した細胞を納品す場合は、ご希望に応じて生細胞または凍結保存された状態で出荷いたします。細胞を最適に維持するための培地サプリメントや詳細な説明書も添付しております。

また、より詳細な機能解析が必要な場合には、マイクロ電極アレイ(MEA)、神経突起伸長アッセイ、カルシウムトランジェントアッセイ、RNA-Seqなど、様々なアッセイサービスをオプションで提供しています。

Tetsuya Tanaka, Ph.D.

Director, Molecular Biology

Talk to an Expert

分化サービスやアッセイサービスをお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。

FAQ

iPS細胞株を持っていないのですが、どこでiPS細胞株を注文できますか?

ヒトiPS細胞株をどのように発送すればよいのでしょうか?

当社では細胞や生体材料の海外輸送に数多くの経験を持っていますので、iPS細胞を適切に出荷するための準備もサポートします。凍結保存された細胞の輸送には、米国内ではドライアイス輸送、海外からは液体窒素ドライシッパーを使用しています。

ヒト体細胞をiPS細胞に初期化してもらえますか?

現在、当社では細胞をiPS細胞に初期化する(iPS細胞株の樹立)サービスは行っておりませんが、パートナー企業に依頼し、線維芽細胞やPBMCからの初期化サービスを行うことは可能です。

その他のサービス