細胞分化の⾰命技術。ヒト幹細胞ハンドリングのお困りごとを“⾼速&シンプル”で解決︕

インタビュー記事掲載(日本の研究.com)のお知らせ。

科学情報検索サイト「日本の研究.com」に、弊社エリクサジェン・サイエンティフィック日本支店代表の饗庭一博インタビュー記事が掲載されました。細胞分化誘導試薬・細胞分化サービス、その他としてヒトiPS細胞由来神経細胞を用いた株式会社ニコンヘルスケア事業部の導入事例をご紹介しております。

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iPS細胞(人工多能性幹細胞)誕生から14年、現在は創薬分野でスクリーニング、毒性検査、薬効・安全評価等に多く使われる時代になった。ほぼ無限に増殖するiPS細胞を培養皿で様々な細胞に分化させるのは、実際には非常に手間と時間のかかる作業である。生き物ゆえにうまく育ってくれないこともあり、常に膨大な手間と時間のロスというリスクがつきまとう。

分化誘導はあくまでも研究を始める「準備段階」だ。樹立したiPS細胞がいい状態で速く分化してくれまいかと思う研究者は多いだろう。その願いを叶えるのが、Quick-Tissue™技術だ。分化誘導には通常1~2カ月を要するが、Quick-Tissue技術を使えば最短約7日。さらに均一で再現性良く、大規模に分化させることができるという。同社では現在、以下の4つのサービスを提供している。

  1. 高速分化誘導試薬キット
  2. 凍結分化細胞キット(自社のiPS細胞)
  3. 分化細胞生産サービス(顧客のiPS細胞)
  4. 分化誘導法開発サービス

── エリクサジェン・サイエンティフィック社のQuick-Tissue技術は、何が実現できるのでしょうか。 一言でいえば、ヒト由来多能性幹細胞 (iPS細胞や胚性幹細胞) を様々な種類のヒト細胞へ高速で、しかも再現性高く分化させることができる技術です。多様な幹細胞株に使うことができるので、既に利用可能となっているES細胞やiPS細胞、またご自身で樹立されたiPS細胞株をお預かりして分化させることもできます。

特に創薬では、疾患ごとによって特定の細胞に分化させる必要があります。そこに1~3カ月かかります。評価系に使うためにはさらに培養し続けなければなりません。でも、生き物相手なんだから仕方がないと時間をつぎ込んでいる研究者の方々が多いでしょう。弊社のCSO・暫定CEOである洪実が開発したQuick-Tissue技術を用いれば1週間前後で分化させることができ、従来の長い期間をかけて分化させた細胞よりも機能がいいという結果が出ています。

── 高速で分化させることにより、質のいい分化細胞になるのはなぜでしょうか。 時間をかけるとその間にアクシデントが起こる可能性が高くなるということもありますが、Quick-Tissue技術は転写因子を用いて遺伝子を細胞内に直に導入するため、外からシグナルを与える方法に比べると、ほぼ均一に分化させることができます。細胞の状態によっては外からのシグナル応答に必要なレセプターを持っていない場合、細胞は反応せず分化しないのですが、Quick-Tissue技術では強制的に遺伝子やmRNAを入れる為により確実に反応、分化させることができます。

現在、iPS細胞株は世界中で何万と樹立されていますが、株によって反応性はまったく異なります。患者さん由来のiPS細胞株の樹立も進んでいますが、疾患や個人によって違いがあるために株ごとに最適化しないとうまく分化まで持って行けないので、膨大な時間と手間がかかるのです。iPS細胞は完全に初期化できないものですし、分化指向性もありますが、弊社の技術では転写因子を用いることで、均一な分化を実現しております。

── 短期間で質の良い分化細胞をつくることができると、研究者にとって時短と省力化が実現できることになりますね。 iPS細胞から分化細胞への分化誘導には、たくさんの化合物が必要ですし工程も多い。しかも煩雑で時間がかかります。万一、コンタミでも起きてしまったら膨大な時間とお金が無駄になりますし、「準備段階」ですから研究そのものが始められません。分化にかかる時間が8週間から1週間に短縮でき、さらにアクシデントの少ない状態の細胞を使えるとなったら、人件費や試薬、電気代などトータルのコストはかなり下げられるのではないでしょうか。さらに電気生理学的データが取得できる多電極アレイでの測定が可能になる培養期間も通常の8週間から4週間に短縮できます。アッセイに至るまでの時間が短くなれば、培地や試薬の使用量も少なくなりますね。

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